5レーン理論
今や「5レーン理論」という言葉を無視してサッカーを語ることは不可能だろう。
言葉通りグラウンドを縦に5等分し、それぞれのポジショニングやタスクの範囲を分かりやすく分割したものである。
今回、この5レーンの中でも最も大事であるハーフスペース(インサイドレーンともいう)について書こうと思う。
それでは何故ハーフスペースがサッカーにおいてキーになるのか。それはこれまでも言われていた"中間ポジション"の位置にあたるものだからである。
攻撃時、各レーンに最低1人ポジショニングをとるのが普通だろう。ある1つのレーンに人が集まって、また別のレーンには人が1もいなという状況は避けたい。ボールが回らなくなるからだ。
相手ディフェンダーにとってはどちらがマークにいくのか曖昧になるためこの仕組みを分かっていても防ぐのは難しい。
プレミアリーグをよく観る人なら分かると思うが、マンCには1つの得点パターンがある。
アウトサイドレーン(ワイド)にいるベルナルドシウバからハーフスペースにポジショニングをとっているケビンデブライネに縦にボールを送りクロスをあげる形だ。
この形からのゴールは特に今季たくさん見受けられる。勿論、縦パスを送るタイミング、ランニングを起こすタイミングも絶妙だがキーになっているのは最初にハーフスペースでポジショニングをとっているケビンデブライネだ。
ベルナルドシウバは左利きで、内側に侵入してくる傾向があるため、先に縦のスペースを消すことも難しいだろう。
ハーフスペースの有効的な使い方は最初のポジショニング取りだけではない。ドリブルで侵入というのも大事なプレーで、同様な効果がある。
いわゆる、コースをつくるレーン間をまたぐ斜めのドリブルにあたる。
5レーン理論という言葉はここ最近の言葉だが、斜めのドリブルが有効的というのは昔から言われてきたこと。紐解いていくと繋がっているようで面白い。
この5レーン理論の考え方はグランドを縦に分割してタスクを振り分けるやり方。
勿論、横にも分割された18のブロックで戦術を練る監督もいる。より細かな選手の立ち位置やプレッシャーをかける目安に利用されることがある。