偽SBの働き
最近よく聞く偽SBという言葉。
ポジション多様化が進んでいる近年、自分のポジション意外であってもこの役割を無視することは出来ないだろう。
この偽SBと呼ばれるものを生んだのは、現マンC監督のペップグアルディオラである。その理由を今回は説明したい。
偽SBというのは従来のSBのポジショニングより内側に絞ったポジショニングをとる。これはペップがこの偽SBを生んだのには2つの理由があると考える。
まず一つ目は"安定性"を求めたため。ボールを保持する上で大切なのは時間とスペース。それをより効果的に生み出すためにSBを内側に絞らせたのだと思う。
一般的に、SBにボールが入った瞬間がプレッシャーをかける合図というチームも多かったと思う。それは単純にライン際でボールを受けると逃げ道が少なくなるから。ボールを動かす上で角度のないフラットのパスは追い込まれやすい。
サイドに開いているサイドハーフにライン際で縦パスをいれてもその多くはハメパスになる。そのため内側にSBを入れて大きな三角形を作る。ボールを動かす上で三角形は基本の形で安定性も抜群だろう。
もう1つはボールロスト直後のカウンターを阻止する役割。これは縦に速いプレミアリーグにはもってこいのポジショニングだ。
ボール保持を行うチームの典型的な失点パターンとしてはカウンターでサイドの選手の絞りが間に合わないこと。それをはじめから内側に絞らせることでカウンターを断ち切るフィルターの役割を果たしている。
これらの2つの理由から偽SBと呼ばれるものが生まれたのだと思う。